ついばむ

わたしはもう飽きたのに指ばかり規律正しく、ぱかぱかと巡回するのを未だやめない。寝る前に歯を磨いたり朝起きて伸びをするのと同じ感じで、そんなことやらなくたって生きていけるのに、やらないと、むずむずする。かといってやったところで何かが満たされるわけではなく、むずむずしないだけ。ふつうなだけ。麻痺している。日常生活の「あたりまえ」にうまいこと組み込まれてしまっている。それが虚しい。だって、楽しいんじゃなかったっけ?

 

なくしたらどうなるかな、と思うと、まあ、なくても別に大丈夫なんだよなって思って、だけどなくしてみると、離小島に1人で来ちゃったかんじがする。ずっと、そばで過ごしている誰かたちをずっとのんびり眺めていた。それがすごく心地良くて、寂しさを紛らわせていた。しかしその一方で、寂しさそのものでもあった。わたしの中にはじめから住んでいる寂しさ。

 

だれも嫌いになっていない。好んでいる。でもあほらしい。人間み、の部分がにくたらしい。

 

わたしの中にはじめから住んでいる寂しさはこれ。出ていってほしい。

人間み、がうまい具合にかわいくデフォルメされてみえるから、インターネットはよかったよね。離小島でやすみます。

 

うまくやろう、下手できないよと思うから身動きとれなくなったので、しばらくのあいだめちゃくちゃでもいい時間と場所を作ろうと思いました。きょう、空は青く雲は白く軽々浮かんでいるのに、雷が鳴って横殴りの雨が降っている時間があって、なんだかもうほんとに、泣けてくるほど良い天気でめちゃくちゃ笑いました。